【P1】PAS 280 Through-Life Engineering Services

「Through-Life Engineering Services – Adding Business Value through a Common Framework(ライフサイクルを通じたエンジニアリング・サービス:共通フレームワークを通じてビジネス価値を高める)」

「防衛力の最適化」は、主要装備品の機能性、運用成果、信頼性、そして、それらの可動率という観点(Ao)から評価測定することができます。
「経費の最適化」は、必要とされた防衛力の維持の為に使われた経費を評価することで、例えば、主要装備品の運用、整備、修理の支出経費の、Aoに対する、費用対効果という観点で、評価できます。

PAS 280

 PAS 280は、一連の機能、技術、ビジネス思考およびネットワーク動作を定めたもので、主要なアセットに適用されるとその価値とコストを最適化し、より良好に長期的且つ経済的にアセットを運用することができます。サポートコストと性能を最大限に発揮し、定義する重要な価値があります。また、より効果的なコラボレーションを通じたイノベーション、変革、コスト削減の基盤となります。
 プロジェクトデータ戦略は、設計・開発・製造コストおよびライフサイクルを通したサポートのコストを最小化するために、管理フレームワーク内の共通データ標準を使用し、ライフサイクル全体を通じて隅々まで適用されなければなりません。

 PAS 280は比較的新しいものなので、内容を簡単に説明しましょう。
 PAS 280の目的は、管理原則とプロセスの共通フレームワークを採用することで、ユーザーとサプライヤーの双方でビジネス価値を高めることです。その根底に、「防衛力の最適化」は、主要装備品の機能性、運用成果、信頼性、そして、それらの可動率という観点(Ao)から評価測定すること、という原則があります。「経費の最適化」は、必要とされた防衛力の維持の為に使われた経費を評価することで、例えば、主要装備品の運用、整備、修理の支出経費の、Aoに対する、費用対効果という観点で、評価することができます。
 PAS 280では、ユーザーは主要アセットを単に「買う」のではなく、「ライフサイクルを通じたサービスを買う」ようにすべきと示唆しています。

 ユーザーは、機器の信頼性と可動率の向上をより低いコストで求めるとともに、明確・明白で管理し易いライフサイクルを通じたコストの可視性を要求するべきです。また、価値を高めコストを削減することによって既存の主要アセットの運用期間中、ライフサイクルを通したサービスの品質を継続的に改善できるように、ユーザー、OEMおよびサプライヤーはライフサイクル全体のデータを共に収集し活用すべきであると、述べられています。
 価値は、ユーザーとサプライヤーの間の双方向で高まり、可動率はより向上し、かつ低コストになり収益性が向上します。そして、主要アセットとサポートソリューションは、段階毎のパフォーマンスを正確に把握することで、逐次段階的に正確さが増してゆきます。

 PAS 280には主に3つのプロセスがあります。

 第一に、可動率と使用時間に対するユーザーの要件を満たすため、計画および計画外のサービス活動のサポートリソースを計算し最適化します。これは、機器がどれくらい頻繁に壊れるか(信頼性)と、修理するのにどれくらいかかるか(整備性)によって定められます。

 第二に、サポートリソースである、人材とスキル、補用部品、情報、ツールとテスト機器、および設備を確認します。各々に独自の開発、準備、運用、廃棄のライフサイクルがあります。例えば人材の場合は、募集、研修、採用、退役(退職)や再配置が必要です。ツールは、設計、製造、使用、そして廃棄しなければなりません。サポート活動は、単に部品だけではありません。

 第三に、ユーザー要件と供給コスト・性能との相互関係は継続的なビジネスプロセスであり、Plan、Do、Check、Actのサイクルによってあらゆる段階で支えられなければなりません。ビジネス価値は、低コストで高可動率という形でユーザーに提供され、サプライヤーが契約要件を経済的に満たしながら提供することです。

ビジネスサイクル

 これらの3つのプロセスが連携して、共通フレームワークを通じビジネス価値を高める「ライフサイクルを通したエンジニアリング・サービス(TES)」が使えます。

注 TES : Through-life Engineering Services(ライフサイクルを通したエンジニアリング・サービス)