弊社は、米国に本社のあるTFD Groupとは2019年より業務提携を開始し、そのソフトウェアライセンスの販売やサービス、コンサルティングの紹介、トレーニングなどの分野において協力活動を推進しています。
TFDE社は、米国TFD Groupのメンバーであり、ヨーロッパ全域をテリトリーとする防衛等ロジスティックスのコンサルティングを行っている企業です。英国をはじめ、スウェーデンやフィンランドなどの軍においてロジスティックスサポート体制のモデリングや、システム運営・サポート事業の効率化コンサルティングを行っています。
主な提供サービスとして、航空機、艦船フリート、陸上輸送システム(地下鉄)、大規模プラント(発電、リファイナリー設備)の運営など、長期的に部品を交換しつつ使用されるシステムに対して、科学的な故障予測理論に基づく、プロアクティブ(積極的かつ事前に対策を講ずる)なメンテナンス活動を可能とさせるデジタルモデリング(デジタルツイン)を構築することで最適な可動率を維持しながら、予算に見合う最適なメンテナンスコストを案出するための具体的実施手段等を提供するコンサルティングサービスを行っています。例えば、一定時期が来ると予防的に部品を交換するケースや、想定外な故障や事故により交換部品が枯渇するといった事態をデジタルモデリングされた後方支援業務運用モデルを介して予測し、事前に必要部品や整備員などのサポートリソースを準備させることで部品交換時間等を最短にし、システムの可動時間を最適化するものです。
こうしたロジスティックスサポート技術とコンサルティングサービスの提供は、米国において1980年代に発表され実用化されるとともに、今日まで広く利用され続けているSherbrooke博士らのVARI metric理論を基本として展開されています。TFDE社のこれまでに蓄積された知見と技術は、防衛装備品やシステム等の部品を修理・交換しながら、装備品の装置全体の寿命を最大化させつつ、費用対効果の高い運用を行うケースに対して極めて効果的に適用できるものと考えます。また、欧米の戦時環境で、過去40年間培われてきたTFDE社のロジスティックスサポート技術や、事業化のためのビジネスケース分析(BCA)ノウハウは、近年のPBL契約の実践や装備品のライフサイクルコスト管理(LCCM)における中核的な技術であり、今回ご提案する部外委託事業におけるKPI設定の重要な検証ノウハウとして位置付けられるものと考えます。
TFD Groupの主なソフトウェア製品には以下のものがあります。