一旦構築された現行修理・補給業務体制モデルを活用し、支援作業をモニタリングしつつ、繰り返し支援業務の成果(事前に定められたKPI)の分析・評価を繰り返します。その「循環型業務体制」により、後方支援作業の業務成果を最適化するために具体的な是正処置(改善プラン)を立案し、その是正処置の効果を予測分析・評価することにより、その必要性、経済性等を査定します。

 下図はモニタリングのイメージを示したものです。マスモデルを現実と対比させつつ随時評価するためのデジタルツインの構築・維持が、航空機の運用効率を最大化し、逐次発生する諸々のトラブル事象に対処するためにも役立つものと考えます。
 必要なデータは、現状の航空造修システムや補給・調達システム等により収集されているデータであり、最初は現状の補給および航空造修システム等から必要な情報を抽出する形で構築できます。その後、評価したいKPIを収集するためのデータ収集機能を逐次追加してゆくことでシステムの充実化を図ります。

 またまた、部品毎の実績データ収集の精度を高めるために、管理を自動的に行えるRFIDや二次元コードによる個品管理を取り入れ、米軍との管理方法の共通化を図ることも一考に値します。
 右図はIUIDの銘板(二次元コードによるラベル)

 また、整備/運用データを契約会社と共有することから、情報セキュリティに対する考慮も重要となります。米国のCUI情報の取扱規則(NIST SP800-171)への準拠なども十分に検討することが必要となります